2012/03/06

go back 天国



 夢の話

午後のニュースが告げるのは 未来の出来事ばかりだった
それを"おかしい"と思わないわたしはすでに頭のまわっていない夢の中の人物だった
舞台は夏の知らないアパートの一室 その六畳の和室は小学生時代に住んでいた家にどこか似ている
飛行機の飛ぶ音と プール帰りの子供の声がきこえてくる部屋で 未来のニュースをじっとみつめる
アイスキャンディーはとけ 畳にぽたぽたと斑点模様を描き、 コーラのはいったグラスの氷がカランと音をたて わたしの頭を覚ました
シーンは移り、 ノスタルジックな色のフィルターを通したかのような街並み  わたしはどうやら時空警察に追われているようだった  記録はここで途切れてる



安心な毎日  週刻みでない日常はとても怠惰
一年前の自分をみて 得もいわれぬ気持ちにもなるし、 あの娘の着せる羊の柄のワンピースだって愛でる
わたしはいつだってつまらない人間であったが、そんな自分がどこかすきだった
きみのつまらないところや だめなところのすべてもとても光ってみえる
決してつまらなくない人間のいうことに耳を傾けないで いつまでもつまらないきみでいてくれ
季節はめまぐるしく変わっていくのに、 わたしのそういう核心的な部分だけは一年たった今も かわらないままなことを悔しく思います



手のひらサイズのピカチュウがいて ほっぺが光ったり、しゃべったりするのだけど  パパに丸洗いされてから鳴かなくなってしまった