2012/05/18

okujou idol



父の家から持ってきた枕は よその家のにおいがした
いつもとちがう灯りの色が    わたしがさも よそ者であるかのような感覚に拍車をかける
十六年ぶりにかえってきた父に気の利いた言葉をかけることもできず    わたしは画面をひたすらに見つめていた